信頼関係より2~1500倍大切な「愛着関係」とは?
「キリンさんが好きです。でもゾウさんの方がもっと好きです(^▽^)」という謎のCMが昔ありましたが、
それになぞらえて、
「信頼関係は大切です。でも愛着関係の方がもっと大切です」的な話を紹介ます。
しかし、最後に「本当に愛着関係って存在するの?」的な事も言います。
※ちなみに、最初のセリフは松本引越センターのCM
1. 愛着関係はなぜ大事?
まずは、信頼関係と愛着関係の意味を確認しましょう。
1-1. 信頼関係とは
相互に相手のことを信頼し合っている関係、信頼することができるような関係、などという意味の表現。(実用日本語表現辞典)
つまり、2者の間の心の絆のことです。「AさんとBさん」「私とあたな」みたいな。
「あなたと、コンビに、ファミリーマート♪」という謎のCMがありますが、あれは「客と店員」の信頼関係を指しているんですね。
1-2. 愛着関係とは
お次は[愛着関係]あるいは[愛着]についてです。
1-2-1. 辞書的な意味
まずは辞書で[愛着]の定義を調べます。
①慣れ親しんでいる人や物に心をひかれ、はなれがたく感ずること。あいじゃく。 「故郷に強い-を抱く」 「 -が湧く」 「 -のある品」
② 〘心〙特定の人物に対する心理的な結びつき。多く、乳児が母親との接近を求める行動に現れるような、母子間の結びつきをいう。
(三省堂 大辞林 第三版)
(赤文字は引用者)
①が一般的な使い方で、②が心理学(愛着理論)における使い方です。
しかし、②には重要な視点が抜け落ちているので補足します。
1-2-2. 愛着理論における意味
生まれてから1歳半からくらい、せいぜい2歳までが、愛着が成立する上でのタイムリミットである。(…)この時期に愛着が形成されなかった場合、子どもは、養育者との間に安定した愛着を持つことができないだけでなく、誰との間にも安定した愛着を育むことが困難となる。(岡田尊司『回避性愛着障害』)
要するに、
2歳までに親(特に母親)との間に心の絆ができなかった人は、誰との間にも心の絆をつくることが困難になる
ということです。
ってことは、信頼関係と関連づけて言えば、
愛着関係はあらゆる信頼関係のもとになるということになります。
2. 林家ぺーとまとめ
そんなわけで、愛着理論では愛着関係はめちゃくちゃ大事だと考えます。
「私とAさん」の関係性も「私とBさん」の関係性も全部「私と親(特に母親)」との関係性によって規定されるというわけですから。
ちなみに、林家ぺーは1500人の知り合いがいるそうですから、林家ぺーの愛着関係は信頼関係の1500倍の働きをしていることになります。
ビックリですよね。
3. 注意
さて、今回は愛着理論における愛着関係(愛着)の重要さをお伝えしてきました。
もう一度言うと、
愛着関係はあらゆる信頼関係のもとになる
ということなのですが、ぶっちゃけ、この話には科学的根拠はありません。
日本の精神医学会の雰囲気がどんな感じなのかはわかりませんが、
一応、現代の科学では「親の育て方」と「子どもの性格」との因果関係は、わずかにしか認められていません。
なので、「自分は母親と仲が悪かったから誰とも仲良くなれないんだ」などと落ち込む必要はありません。
しかし、おそらく育児書などは、愛着理論(もっと言うと、精神分析)的なものをいまだに重宝していると思うので、
この手の「親子関係が悪かったら人生が終わる」的な言説にはご注意ください。
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