ASDとADHDのことを理解しよう
今回は、以前紹介したASDとADHDの補足説明をしようと思います。
ササッと復習すると、
ASDやADHDに関しては、その子どもの特徴について紹介するサイトは結構あるのですが、今回はASDやADHDの大人の特徴について、いくつか紹介しようと思います。
agonarisannotou.hatenablog.com
1. ASDの特徴
ASD(Autism Spectrum Disorder)=自閉症スペクトラム症について。
※自閉症・アスペルガー症候群・広汎性発達障害を一つの症状としてまとめたのが[自閉スペクトラム症]です。
1-1. 心の理論とは
ASDの大きな特徴は「心の理論」がないことです。
心の理論とは、他人の思考や感情を推測する能力のこと。
これがないと「空気が読めない人」「デリカシーがない人」になってしまいます
- サッカー向いてないんじゃないの?
- 最近老けて、ノロマになったね
- いつ結婚するの?
などの嫌な事を、特に悪気がなく言うわけなのですが、
相手の気持ちが読めないので、その時に思ったことを配慮無く言ってしまい、その結果相手を傷つけてしまうわけです。
ただし、学習能力はあるので、一度「これを言ったら相手は傷つく」ということを経験すれば、それは言わなくなります。
この辺りがASDの人と嫌な事をわざという人の違いです。
1-2. 柔軟性がない
また、一つのことへのこだわりや集中は物凄いのですが、
周りが見えなくなったり、興味の無いことには集中できなかったりします。
このような「柔軟性のなさ」は会話の中にも現れます。
予想外の事を言われるとフリーズしてしまい、中には激しく反論してしまう方もいるようです。
2. ADHDの特徴
ADHD(Attention-deficit hyperactivity disorder)=注意欠陥・多動性障害について。
※多動性(落ち着きがない・集中力がない)の方は大人になると治まることが多いので、今回は注意欠陥について書いていきます。
2-1. マルチタスクとは
ADHDを語る上で欠かせないのは[マルチタスク]という概念です。
マルチタスクとは、複数の作業を同時並行的に行うこと。
ADHDの人はこれが苦手です。
例えば、
- 五時に保育園に子どもを迎えに行く
- その際、子どもが好きなアメ玉を持って行く
- その途中に、田中さんにお歳暮を持って行く
- 帰りに、リンゴとバナナを買っていく
- 明日が仕事の締め切りなので頑張る
となっていて、仕事のことで頭がいっぱいになっていると、
保育園に行くのが遅くなったり、アメ玉やお歳暮を忘れたり、リンゴだけしか買えなかったりしてしまいます。
また、マルチタスクが苦手ということはパニックにもなりやすいということです。
例えば、帰りの車の中で子どもが「オシッコに行きたい」など言うと、パニックになりキツく叱ってしまうこともあります。
2-2. ASDとの違い
このような「予想外のことへの弱さ」はASDの人と被っているように見えます。
しかし、
ADHDの人は平常時には予想外のことにも対応できるのですが、他のことに注意が奪われている時にはそれが出来ません。
また、ASDの人は「心の理論」がないが故に罪悪感なく相手を傷つけてしまいます。
もちろん、ASDの人も相手を傷つけていると分かれば罪悪感をいだくのですが、
ADHDの人はパニック時につい相手を傷つけてしまうので、そんな自分を嫌悪し、自暴自棄になっている場合もあります。
よって、周りの人間もそのことを理解しないといけないわけですね。
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