【自動思考とは】罪悪感や怒りの正体について
皆さんは[自動思考]という言葉をご存知でしょうか。
「じゃあ、認知行動療法って何?」と思う方も多いでしょうが、一言で言えば、
けっこう胡散臭いものが多い精神療法の中でも、効果がかなり実証された療法です。
まあ、とりあえず本編に入りましょう。
1. 卵と自動思考
ここに卵があります。
大抵の人は卵を見てもなんとも思わないでしょうが、Aさんは卵を見ると嬉しくなり、Bさんは悲しくなるとします。
それは一体なぜでしょうか?
1-1. Aさんの場合
Aさんがその理由をよくよく考えてみると「卵が大好きなおじいさんに似ているから」でした。
1-2. Bさんの場合
Bさんがその理由をよくよく考えてみると「かつてダイエーホークスで起こった[生卵事件]を思い出すから」でした。
※生卵事件とは、ダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)が非常に弱かった頃、負けに激高したファンがホークスの移動バスに、おびただしい数の生卵を投げつけた事件のこと。
1-3. ネガティブな自動思考
このように、
自動思考とは、ある体験をした時、瞬間的に頭に浮かぶ思考やイメージのことです。
そして、この自動思考が「嬉しい」や「悲しい」などの感情を生むのですが、瞬間的に頭に浮かぶため通常はあまり意識されません。
というか、普段は別に意識する必要はありません。
しかし、
ある体験をした時、非常にネガティブな感情が生じる場合、非常にネガティブな自動思考が頭に浮かんでいます。
そのネガティブな自動思考は生きる上ではマイナスなので修正しよう、というのが認知行動療法の考え方です。
2. 罪悪感と自動思考
自動思考について掘り下げます。
2-1. Cさんの場合
Cさんは親に対して苦手意識を抱いており、「親に反対意見を述べたら罪悪感を感じる」としましょう。
この場合、
- 体験→親に反対意見を述べる
- 感情→罪悪感
となるのですが、
ある体験をした時に何らかの感情を発生させるのが自動思考でした。
2-2. 罪悪感の正体
この罪悪感を生じさせる自動思考としては、例えば、
- 親にたてついたら見放されるだろう
- 繊細な親を傷つけてしまうかもしれない
- 親の意見は子どもの意見よりも尊重されるべきである
などがあるでしょう。
2-3. 行動を変える
このように自動思考をハッキリさせることができれば、行動の選択肢が増えます。
例えば、
- ただたてつくだけではなく健全な意見だったら、受け入れられるかもしれない
- 言い方次第では傷つかないかもしれない
3については変な家のルールを教え込まれているっぽいので、この考え方は普通ではないことを理解するべきでしょう。
そして、行動を積み重ねていく内にネガティブな自動思考も改善され、罪悪感もなくなっていくというわけです。
3. 最後に
私たちは、
- ある体験→何らかの感情が生じる
- その感情によって幸不幸を感じる
というふうに考えがちですが、
「ある体験→自動思考→何らかの感情」というふうに、感情の前には、実は自動思考が存在します。
今回は[罪悪感]を例にあげましたが、[怒り]などの衝動的な感情にもその背後に自動思考が潜んでいるので、なんとかかんとかしましょう。
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