毒親の暴言はこんなに酷い!「しつけ」との違いは?
簡単に[毒親]認定するのはよくないし、
「子どもに厳しく言うことはしつけだ!」という形で、毒親の暴言が黙殺されるのもよくないので、
今回は「毒親の暴言」と「しつけ」の違いについて書いていこうと思います。
1. しつけとは
[しつけ]については、以前も引用したのですが、
子どもが他人に向かって物を投げつけたとしたら、「相手を傷つけることになるから、そういうことはしてはいけない」と、道理を教えるのがしつけです。(友田明美『子どもの脳を傷つける親たち』)
(赤文字は引用者)
要するに、
「子ども自体」ではなく、「子どもの行動」を批判するようにしなければ、
- 子どもは人格否定されたと思う
- どうすれば良いのかが結局わからないので、行動を改められない
などの悪影響があります。
しかし、「子どもに道理を完璧に教えろ」と言われても無理な話ですし、それが出来なくても虐待にはなりません。
それでは、どのようにすれば「暴言による虐待」になると考えられているのか、見ていきましょう。
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2. 毒親による暴言とは
ここで、毎度おなじみのスーザン・フォワードの文章を引用します。
どんな親でも、時には口汚い言葉を子供に浴びせることもあるかもしれないが、それだけでは必ずしも言葉による虐待ということにはならない。だが、子供の「身体的特徴」「知能」「能力」「人間としての価値」などについて、日常的かつ執拗に、ひどい言葉で攻撃を加えるのは虐待である。(スーザン・フォワード『毒になる親』)
(色文字は引用者)
わかりやすい例は、
「お前はバカだ」「無能だ」などの酷い言葉を日常的に繰り返すというもので、
むしろ、親の頭の方がちょっとアレなんじゃないか?という感じなのですが、これはあくまで「わかりやすい暴言」です。
暴言の中にはもっとわかりにくく、言われた方も反発しづらいケースもあります。
3. 顕在化しにくいケース
もうひとつは、一見悪く言っているようには聞こえない「からかい」「嫌味」「屈辱的なあだ名」「はっきりとわからない微妙なあざけりやけなし」などの、より陰険な方法で執拗にいじめるタイプで、これはしばしばユーモアという外見をとりつくろっている。(同上)
意外と見逃されがちなのですが、
クラスメイトをいじめる感覚で子どもをいじめる親はけっこういるようです。
3-1. 「いじり」という名のいじめ
スーザン・フォワードも指摘しているように、言っている側は「ユーモア」や「いじり」と捉えているため、
反発すれば「冗談のわからない奴」として、さらにからかわれます。
他には、
- クラスメイトの前で子どもをこき下ろす
- 兄弟の中で一人だけを「いじられキャラ」にしてからかう
などのケースもあります。
このような場合、
- 「友だちのように仲の良い親子」と周囲の人々から思われやすい
- 自分一人がいじられることで、一家団らんが保たれている
ということもあり、被害者の方も声をあげにくいようです。
3-2. Sタイプの親との関係性
心理学では大人になりきれていない親を「Sタイプ(Sub-adult)の親」と呼ぶことがあるのですが、
言葉でいじめるタイプの毒親は、Sタイプの親の一種なのかもしれません。
現に、このタイプの親の中には、子どもが思春期になった途端に子どもをライバル視し、貶め出す人もいるようです。
Sタイプの親も含めて「毒親が虐待をする動機」については、今後まとめていこうと思います。
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