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【虐待について真剣に語ろう1】アダルトチルドレンとは?

アダルトチルドレンとは?

虐待問題は近年、社会的な関心事になりつつありますが、それでは「アダルトチルドレン」という言葉をご存知でしょうか。

アダルトチルドレンとは、親の不適切な子育てが原因で「生きづらさ」を抱えたまま大人になった人のこと。

つまり、いわば「虐待を受けた側の人」に関する言葉なのですが、現在では、世間的ではあまり使われていないようです。

1999年にはアダルトチルドレン「死語」として扱う記事が現れ、2000年になると取り上げられる機会も大幅に減った(Wikipedia

(赤文字は引用者)

しかし、とても重要な言葉なので、今回はアダルトチルドレンについて簡単にまとめようと思います。

1. アダルトチルドレンとは

【注意】英語がたくさん出てきます。ビックリしないで下さい。

1-1. 実は2種類ある

まず、アダルトチルドレン(AC)には、

  1. Adult Children of Alcoholics(ACOA)
  2. Adult Children of Dysfunctional family(ACOD)

の2つの意味があることに注意しましょう。詳しく言うと、

機能不全家族とは、身体的虐待、性的虐待心理的虐待、ネグレクトが恒常的に行われている家庭のこと。

さらに詳しく言うと、

アダルトチルドレンは、元々「ACOA」の意味だったのが「ACOD」に拡大解釈されたようです。

1-2. アルコール依存症の親

「ACOD」の中には「ACOA」も含まれるので、「ACOA」は地味な印象を持たれるかもしれませんが、アルコール依存症の親]の悪質さは強調するべきでしょう。

例えば、[酔うと暴力的になる親]がいたとします。

その場合、親が暴力的になるのは一時的です。

しかし、アルコール依存症の親が暴力をふるう場合、子どもは常に暴力に晒される危険があります。

それだけではありません。

[短気で常に暴力的な親]とは違い[アルコール依存症で暴力的な親]は、

アルコール依存症さえ治ったら…」と子どもに思わせるため、子どもの方も親を見限れなくなってしまいます。

その結果子どもは、よりストレスを感じることになるし、長期的に悪影響を与えられることにもなるのです。

1-3. かわいそうで非難しづらい親

「ACOA」の中には親の世話をし、自分はしっかり者であることを余儀なくされた方もいます。

そのような方の多くは、親を悪う思うことにすら罪悪感を覚えてしまうようになるようです。

毒親」と言えば、体罰をふるう危険な親や、ネチネチ悪口を言う腹立たしい親のことを連想します。

しかし、実は、「かわいそうで非難しづらい親」の方が、子どもに多くのストレスを与える場合が多いのです。

そもそも毒親育ちの方には、自分・家族・親の事を周囲に語りたがらない傾向があります。

2. さらなる拡大解釈

話をアダルトチルドレンに戻します。

くり返しますが、「アダルトチルドレン」は死語になり、世間一般ではあまり使われなくなってしまいました(私もこの言葉を知ったのは、書籍かアメリカのドラマかのどちかです)。

その理由は「アダルトチルドレンたちが自身の事や親の事を語りたがらなかったから」ではありません。

その逆で、アダルトチルドレンを自称する人や親を弾劾する言説が増えすぎて、世間がうんざりしたからです。

その背景には、一部の精神科医アダルトチルドレンの定義を拡大解釈させまくったことがあります。

実は、アダルトチルドレンは、

様々なタイプの機能不全家族で育った人(ACOD)

からさらに拡大解釈されて、

という、わけのわからない言葉になってしまったのです。

その結果、本当にケアが必要な「ACOD」や「ACOA」は世間から置いてけぼりになってしまったわけですね。

このことはもっと問題視するべきでしょう。

以上です。ありがとうございました。

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