【カタカナ語講座】アイデンティティーの正しい使い方はこれだ!!!
私の友人にカタカナ語を言いたがる人がいるのですが(親しみを込めて「カタカナ語・言いたがリーナ」と呼んでいます)、
言いたがリーナが[アイデンティティー]について語っていた時に、「ん?」と思ったことがあったので、
今回は「アイデンティティーの正しい使い方」について書いていこうと思います。
1. アイデンティティーとは
アイデンティティーは日本語では[自己同一性]と訳されます。
詳しく言うと、
「自分は自分であり、自分以外の何者でもない」と確信している状態のこと
です。
自己同一性はその言葉の響き的に「自己紹介的なもの」と思われそうですが、そういうわけではありません。
1-1. 間違った使い方の例
ここで、アイデンティティーの間違った使い方の例を挙げましょう。
これらの使い方は正しくありません(意味は通るとは思いますが)。
1-2. 正しい使い方の例
正しい使い方はこんな感じです。例えば、
このように、「確立した」「見出された」などにつながる形で使えば間違いないでしょう。
1-3. 事柄と確信
くり返すと、アイデンティティーは
「自分は自分であり、自分以外の何者でもない」と確信している状態のこと
なので、
「子どもをしっかり育てること」「人とかかわるのが好き」などの、具体的な事柄を指すわけではありません。
それらの事柄を通じて、「自分は自分であって自分以外の何物でもない」ということ確信している状態を指します。
2. 提唱された背景
以上のことは、[アイデンティティー]という言葉が作られた時代背景を考えればわかりやすいでしょう。
2-1. 提唱者はエリク・エリクソン
この言葉は心理学者のエリク・エリクソンによって、1960年代に作られたと言われています。それでは、この時代に何が起こったのこと言うと、
1960年以降の高度に管理化された社会の中で、自分に自信を持てなくなった人々が多く生まれたのです。
そもそも、「私は私だ!」という感覚を皆が当たり前のように持っていれば「私は私だ!」という感覚について深く考えることはないですよね。
しかし、この時代は多くの人が「私は私だ!」という感覚を持てなくなっていたのです。いわゆる、[アイデンティティークライシス]と呼ばれるやつですね。
2-2. アイデンティティークライシス identity crisisとは
「いったい何が自分なのか」が分からなくなった状態のこと
先ほどの例文になぞらえて言うと、
子育てに熱心な母親が子どもが自立したことでアイデンティティークライシスになる
というが使用例です。
3. まとめ
今回は「アイデンティティーの正しい使い方」を紹介しました。
【カタカナ語の正しい使い方講座】は、あと5000回くらいやるつもりなので、今後ともよろしくお願いします。