カルト教団と「毒家」の恐ろしさを紹介するよ
今回はカルト教団の恐ろしさを紹介しつつ、「実は、カルト教団のような家庭はあなたのそばにあるかもね」的な、
そんな、園子温監督の映画のような話をしようと思います。
1. カルト教団の特徴
カルト教団の主な特徴を挙げます。
- リーダーは特別で「すべてがわかる人物」だとされる
- 自分たちと部外者を明確に区別する
- メンバーの行動は管理される
- 教団に対する裏切りは許されない
- リーダーや教団に対する異議の申し立てや質問は許されない
この中で特に重要なのが1と2です。
1-1. カルト教団の教祖の特徴
カルト教団のマインド・コントロールを受ける人の多くは、何らかの不安を抱えているため、
自分を救済してくれそうな「すべてがわかる人物」を強く求めます。
また、偉大な目標も求めます。
カルト教団の教祖は、それらを与えるのが非常に上手いわけですね。
他にも、カルト教団の教祖は、
- 猜疑心が異常に強い
- 「純粋でないもの」を忌み嫌う
という、かなり変わった特徴を持っており、自分のペースに相手を巻き込むことが多い人物だと言えるでしょう。
1-2. 非メンバーとは
ミシェル・フーコーやジャック・デリダなどのポストモダン哲学系の人々は、
集団というのは、否定的に感じられるものを排除することによって、アイデンティティを確立する
的なことを言いました。
[ネトウヨ]と呼ばれる人たちが、中国人や韓国人を排除することによって日本人であることの誇りを持とうとするみたいな感じです。
もう少し理性的になってくると、「政治的には対立していても、中国や韓国にも良い所はあるよね」的な感じになってきます。
しかし、カルト教団にはこのような冷静さが見られません。
いつまでも、
- 素晴らしい「自分たち」
- それを脅かす不快な「部外者」
という対立構造を持ちつづけるわけです。
2. 毒親ならぬ毒家
世の中にはカルト教団によく似た構造をもつ、いわば「毒家」も存在します。
これは、以前紹介した、
- 完全主義で支配的な親
- 子どもと心理的に一体化している親
の上位互換で、いわば、家全体が完全主義に支配されていたり、心理的に一体化してしまっています。
2-1. 例えばこんな家庭
例えば、Aさんの父親は、
- ステータスや世間体を重視する
- 子どもが完璧でないと気が済まない(粗探しばかりする)
という完全主義者でした。
さらに、この家庭では、母親も父親の完全主義に心酔していました。
こうなってくると、子どもは親の意向に従わざるを得ません。
この家庭では、
- 父親が会社のエリート役員で、さらに出世することが家全体の誇りとされていた
- ライバル社員を敵視し、ライバルがうらやむ家庭をつくることを家全体の目標にしていた
その結果、Aさんは成績や服装はもちろん、しゃべり方にいたるまで、親に厳しくチェックされていたようです。
2-2. 自分一人が疑問を持ったら
Aさんには兄弟もいたのですが、
カルト教団のような家庭で自分一人が家の方針に疑問を持ったら、親のみならず兄弟からも叱責される場合があります。
カルト教団には「リーダーや教団に対する異議の申し立てや質問は許されない」という原則がありましたが、
カルト教団のような家庭にも独特な張り詰めた空気感があり、少しでも波風を立てたら大きなパニックが起こるのです。
2-3. 洗脳が解けた時
[家族]には、もともと強いつながりがあるのですが、
そこにカルト教団の教祖のような親が加わると強力な運命共同体が出来上がります。
子どもは親から洗脳された状態なら、まだましなのかもしれません。
しかし、ひとたび洗脳が解けると、大きなストレスに襲われるのです。
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